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Odoo Enterprise を自社のサーバーで使うと、費用はいくら? — 買い切りにならない理由

自社のサーバーや AWS に Odoo Enterprise を置いても、利用料は年ごとの契約です。日本向けの公式の計算画面で確かめた人数ごとの年額と、契約の更新・終了の決まり、利用料の外にかかる費用をまとめました。

6分
最終更新: 2026年10月28日
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Odoo Enterprise を自社のサーバーで使うと、費用はいくら? — 買い切りにならない理由

「Odoo Enterprise を自社のサーバーに置けば、一度払えばずっと使えるのでは」という質問をよく受けます。答えは、自社のサーバーに置いても、利用料は年ごとの契約です。払い続ける限り使えて、契約が終われば使うのを止める決まりです。

この記事では、日本向けの公式の計算画面と、Odoo の契約書で確かめた事実を並べます。金額はドル建て・税別で、2026年10月28日に確かめた値です。円の金額は為替で変わるので載せていません。

自社のサーバーでも、年ごとの契約

Odoo Enterprise を自社のサーバーや AWS に置くときは、カスタムプランを選びます。Odoo.sh に置く場合も同じプランです。日本向けの計算画面で、自社のサーバーに置く条件を選ぶと、表示される単価は年払いです。

1ユーザー・1か月あたり(年払い)
初年度の割引の価格US$40.90
定価US$51.90

月払い(US$65.40)を選べるのは、Odoo のクラウドに置く場合だけです。Odoo の一般の販売条件に、月払いの契約は Odoo のクラウドに限ると書かれています。

初年度の割引は、最初に契約した人数に対して 12 か月だけ効きます。途中で足した人にも割引が付くとは限りません。

人数ごとの 1 年の利用料

全員を通常のユーザーとして、単価に人数と 12 か月を掛けると次のとおりです。

人数初年度(割引あり)定価で 1 年
10 人US$4,908US$6,228
50 人US$24,540US$31,140
100 人US$49,080US$62,280

公開の表示から計算した値で、見積の金額ではありません。限られた用途だけに使う人の区分(ライトユーザー)もありますが、自社のサーバーに置く条件でどう扱われるかは個別の見積で確かめる必要があるため、ここでは入れていません。

5 年使うと

1 年目は初年度の割引、2 年目から 5 年目は定価のまま、として足し合わせると次のようになります。

人数5 年の利用料の合計
10 人US$29,820
50 人US$149,100
100 人US$298,200

更新のときの値上げ(次の節)は入れていません。これは利用料だけの合計で、サーバーや導入の費用は別です。

契約の決まりで押さえる 3 つ

Odoo の契約書(Odoo Enterprise Subscription Agreement、Version 13・2026-09-24)には、費用に効く決まりが3つあります。

  1. 自動で更新される:契約の期間は書面で決め、同じ期間で自動更新されます。止めるには、期間の終わりの 30 日前までに書面で伝えます(第 1 条)
  2. 更新のときに上がることがある:前の期間の料金が最新の定価より低い場合、前の期間 1 年あたり最大 7% 上がります(第 5.2 条)。初年度の割引が終わったあとの金額は、注文書で計算の根拠ごと確かめるのが安全です
  3. 契約が終わると使えない:契約が終わるとライセンスはすぐに失効し、Enterprise の使用を止めることになっています。止めずに使い続けた場合は、人数分の定価の 300% の追加料金が定められています(第 3 条)

自社のサーバーにファイルが残っていることと、契約が終わったあとに使ってよいことは、別の話です。ソースを見られることも、ずっと使える権利があることを意味しません。

利用料のほかにかかるもの

公式の料金ページには、Odoo.sh のホスティング費用は含まれていないと書かれています。自社のサーバーに置く場合も、次の費用は利用料とは別です。

  • 動かす場所:サーバー・ストレージ・回線
  • 守り:バックアップ・監視・セキュリティの更新
  • 立ち上げ:設定・データの移し替え・教育
  • 足りない機能づくり:締め請求や全銀協形式の振込データなど、日本の業務に要る物
  • 足したコードの保守:版を上げるたびに合わせる作業

つまり Enterprise を自社のサーバーで使う形は、年ごとの利用料と、自社で動かす費用の両方を持つことになります。

Community に足して持つ形との違い

Odoo Community は LGPLv3 という別の条件で公開されていて、利用料はかかりません。人数が増えても、使う権利の費用は変わりません。

Enterprise を自社のサーバーでCommunity + 追加部品
利用料人数 × 年で、毎年なし
人が増えたとき利用料が増える変わらない
更新自動更新。上がることがある更新の契約なし
契約が終わったとき使うのを止めるそのまま使える
自社で動かす費用かかるかかる
足りない機能づくり日本の業務の部分は要る日本の業務と、Enterprise にしかない機能のうち要る物

持つ形でも、導入の作業・追加部品・サーバー・版上げの費用はかかります。違うのは、人数と年数で積み上がる利用料が無いことです。どの機能が Community に在り、どれが Enterprise にしか無いかは「Community と Enterprise、何が違う?」で数えています。

なお、Enterprise の契約をやめたあとに、Enterprise の機能をそのまま無料で使い続ける仕組みはありません。Community へ移るときは、使っていた Enterprise の機能を作り直すか、使い方を変えるかを決めます。

見積で確かめること

Enterprise の見積を受け取ったら、次のことを確かめてください。

確かめることなぜ
契約の期間・支払いの回数と時期公開の価格から、前払いか分割かは決まらない
初年度の割引が効く人数と、途中で足す人の単価割引は最初に契約した人数に 12 か月だけ
2 年目以降の金額と計算の根拠定価の表示がそのまま 2 年目の請求とは限らない
サーバー・導入・保守の受け持ちと費用利用料に含まれない
契約をやめるときのデータの移し方契約が終わると使うのを止める決まり

費用の分け方の全体は「Odoo の導入費用の考え方」に、他社の公開価格と並べた相場は「ERP 導入費用の相場」にまとめています。

まとめ

  • Enterprise を自社のサーバーに置いても、利用料は年ごとの契約。月払いは Odoo のクラウドに置く場合だけ
  • 10 人で 1 年の利用料は US$4,908(初年度)〜 US$6,228(定価)。5 年で US$29,820。サーバーや導入は別
  • 契約は自動更新で、更新のときに上がることがあり、契約が終われば使うのを止める
  • Community に足して持つ形なら、人数と年数で積み上がる利用料は無い

当社は、Odoo Community の上に日本向けの部品を足し、ソース一式をお渡しします。費用は、使う業務と移すデータの量を伺って個別にお見積りします。お問い合わせからご相談ください。

金額・条件は 2026年10月28日に Odoo の公式の 料金ページ・計算画面・契約書・販売条件 で確かめた値です。地域や時期で変わります。契約の判断は、Odoo の注文書と契約書でご確認ください。

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