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FAX・EDI・EC — 受注がバラバラでも、Odoo で1本の線に

注文が FAX・EDI・ネットショップと別々の入口から届く会社が、Odoo Community の受注から出荷・請求までの流れにどう乗せるか。標準でできることと、当社が足す画面(受注ワークベンチ・受注管理表)を見本で説明します。

6分
最終更新: 2026年10月26日
受注管理FAXEDIECOdoo Community
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FAX・EDI・EC — 受注がバラバラでも、Odoo で1本の線に

注文の届き方が、得意先ごとに違う会社は少なくありません。スーパーからは FAX、生協や大手の卸からは EDI のファイル、個人のお客様からはネットショップ。入口が分かれていると、その後の在庫・出荷・請求も、入口ごとに別の表で追うことになりがちです。

この記事では、別々の入口から届く注文を、Odoo Community の受注から出荷・請求までの流れに乗せる考え方を、画面で見ていきます。

入口が分かれていると起きること

困りごとは、注文の数よりも「書き写し」と「確かめ」の手間から生まれます。

  • FAX の手書きの数字を読み違えたまま入力し、出荷してから気づく
  • EDI の単価が、自社の単価表と違っていることに請求のときまで気づかない
  • ネットショップの管理画面と社内の表で、同じ注文を二重に入れてしまう
  • 「あの注文はもう出したか」「請求したか」を、担当者に聞かないと答えられない

どれも、入口ごとに人が別々に処理していることが原因です。解決の方向は、どの入口の注文も、確かめたうえで同じ受注の伝票にすることです。

Odoo の標準でできること

Odoo Community には、見積・受注(sale・sale_management)と、受注から出荷を作る機能(sale_stock)が入っています。受注を確定すると出荷の伝票ができ、出荷した数・請求した数が受注の明細ごとに残ります。

Odoo の受注の画面。明細ごとに数量・配送済・請求済が並び、上に配送のボタンと請求書作成のボタンがある

Odoo 標準の受注(画面は見本のデータです)

受注が入口になれば、その先の出荷と請求は同じ伝票から続きます。在庫の側の動きは「Excel 在庫管理の限界を突破」で説明しています。

注文を受注に入れる方法も、標準でいくつかあります。

入口Odoo Community の標準
電話・メール受注の画面で手入力
CSV・Excel のファイル一覧の画面からのインポート(base_import)で、列を合わせて取り込む
国際形式の注文ファイルUBL 形式の注文を取り込むモジュール(sale_edi_ubl)
自社のネットショップOdoo の EC(website_sale)で受けた注文は、そのまま受注になる

標準に無いもの

一方で、日本の受注の現場で要るものの多くは、Community には入っていません。

欲しいこと標準の状態当社の対応
FAX の文字を読み取って受注にする文字の読み取り(OCR)の機能は無い読み取りの仕組みと、結果を確かめる画面を足します
得意先ごとに形の違う EDI を毎日取り込むインポートは都度、列を合わせる操作が要る得意先ごとの取込の設定と、単価・数量の照合を足します
国内のモールの注文を取り込むAmazon との連携(sale_amazon)は Enterprise 側。国内のモールの連携は無いモールごとのつなぎ込みを用意します
届いた注文を一か所で確かめて受注にする入口ごとの画面になる受注ワークベンチを足します
受注の明細の出荷・請求の残りを一覧で追う受注ごと・出荷ごとの一覧になる受注管理表を足します

当社が足す画面の見本:受注ワークベンチ

ここからは、当社が足す画面の見本です。Odoo の中で動かしていますが、Odoo の標準の画面ではありません。

入口を問わず、一か所に並べる

FAX・EDI・EC で届いた注文を、受け付けた時刻の順に一覧にします。状態は「要確認」「確認待ち」「受注済」の3つで、確かめが要る注文が上の数字とタブで分かります。

受注ワークベンチ。左に FAX・EDI・EC の注文の一覧、右に選んだ注文の中身。上に取込・要確認・確認待ち・受注済の件数が並ぶ

受注ワークベンチ(当社が足す画面の見本。画面は見本のデータです)

FAX の読み違いを、元の紙と並べて確かめる

FAX は、届いた紙の画像と、読み取った明細を左右に並べます。読み取りに自信がない数字は色が付き、読んだ値と候補の値を選べるようにします。下の例では、木綿豆腐の数量を 30 と読みましたが、候補に 80 が出ています。紙を見て、正しいほうを押すだけです。

FAX の注文。左に注文書の画像、右に読み取った明細。木綿豆腐の数量に「30 読取」「80 候補」の選択肢が出ている

FAX の読み違いの確認(当社が足す画面の見本。画面は見本のデータです)

すべての疑わしい箇所を選ぶまで、「受注にする」のボタンは押せません。読み違いのまま受注になることを防ぎます。

EDI の単価を、単価表と照らす

EDI の注文は、得意先のコードを自社の品目に置き換えたうえで、単価表と照らします。下の例では、注文の単価が 95円、自社の単価表では 98円 でした。どちらで受けるかを、受注にする前に決めます。

EDI の注文。木綿豆腐の単価に「95 注文」「98 単価表」の選択肢が出ている

EDI の単価の食い違い(当社が足す画面の見本。画面は見本のデータです)

問題の無い注文は、まとめて受注に

照合で何も引っかからなかった注文は、一件ずつ開く必要はありません。確認待ちの注文を選んで、まとめて受注にします。下の例では、左の一覧で 6件 を一度に選んでいます。右に開いているのは、上の FAX の注文を、紙のとおり木綿豆腐 30 で受注にしたところです。

受注ワークベンチの左の一覧で、確認待ちの注文にチェックが付き、右上に「まとめて受注(6)」のボタンが出ている

まとめて受注(当社が足す画面の見本。画面は見本のデータです)

人が手を止めるのは、色の付いた所だけになります。

受注の後を一枚で見る:受注管理表

受注になった後は、明細ごとに「出したか」「請求したか」を追います。受注管理表は、受注の明細を一枚の表にし、納期・得意先で絞り込めるようにする画面です。こちらも当社が足す画面の見本です。

受注管理表。受注番号・得意先・品目・数量・金額・納期・出荷・請求の列が並び、納期を過ぎた行が赤く色付けされている

受注管理表(当社が足す画面の見本。画面は見本のデータです)

「遅れ」のタブを開くと、納期を過ぎても出ていない明細だけが残ります。一部だけ出荷した明細は、残りの金額で数えます。

受注管理表の遅れのタブ。納期を過ぎた明細だけが並び、一部出荷の行がある

遅れている明細(当社が足す画面の見本。画面は見本のデータです)

実際に使う画面では、Odoo の受注・出荷・請求の記録から、この表を作ります。表を人が書き直すことはありません。

進め方

  1. 入口を数える:どの入口から、一日に何件、どんな形で注文が届くかを書き出します
  2. 標準の流れを先に回す:電話や EC の注文から、Odoo の受注→出荷→請求を回してみます
  3. 件数の多い入口から足す:FAX が多ければ FAX から、EDI が多ければ EDI から、取込と確認の画面を足します
  4. 確かめる基準を決める:どの食い違いで止めるか(単価・数量・納期)を、営業と出荷の担当で決めます

全部の入口を一度に移さず、一つの入口から始めると、現場の負担を抑えられます。

自社の受注の入口を Odoo でどうまとめるか、一緒に整理したい場合はお問い合わせからご相談ください。

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